パート別 レコーディング解説
各パートのレコーディングに関する解説を簡単に記載しました。特にレコーディングが初めての方やまだ経験が少ない方は是非お読みください。
ボーカル録音

ボーカルレコーディングでは高価なコンデンサーマイクを使用することが多いので、要望があればエンジニアに指示しセッティングは全て任せましょう。
歌メロの録音では始めから最後まで歌い切るのが理想ですが、楽器とはちがい喉には限界があります。ある程度テイクを重ねたら一番気に入ったテイクを軸にして部分的に録り直したり、別テイクから切り貼りして完成させていくこともできます。
その他、ハモリ等のコーラスやダブルは、ステレオに広げたり厚みを出すために同じパートを何回も録音することもあります。
ドラム録音

ドラムのレコーディングは基本的にマルチマイクによる録音方法で、通常12〜13本のマイクを立てて行っています。
ドラムの録り音は、ヘッドのチューニング、打面と裏面のバランス、ミュート(倍音やサスティーンのコントロール)、マイクの立て方で大いにちがいが出ます。各タイコのピッチ、タイトな音かよく響く音か、シェルの鳴りやアタック感など、バンドが求めるドラムサウンドをメンバー同士で事前に話し合っておきましょう。
また、ドラムのチューニングやセッティング、マイクのセッティングからサウンドチェックまでに平均で1〜1.5時間程要します。
※ライブのように盛り上がって強く叩くことはNGです。良い音が鳴る強さで一定に叩くことを心掛けましょう。
ギター・ベース録音

主にセンターに定位するベースの音色は、その他のパートと混ざった状態でないと意外と音作りが難しいです。サウンドのイメージが固まっていない場合は、一発録りで音作りをするか、マイク+ライン録音など幅を持たせておくと良いでしょう。時折、過激なイコライジングをされる方がみえますが、視覚に捉われずしっかり耳で判断しましょう。
ギターの録音では、各パートがバッキングかリードかどこに定位させるのか等、その役割によって音作りを考えるとよいでしょう。レンジの広いドンシャリサウンド(高音・低音のバランス)、芯のある抜けのいい音、等々イメージをしっかり持ってレコーディングに臨むことが大切です。
バンド一発録り
バンドの一発録りは一体感やグルーヴ感を出すには良いレコーディング方法です。録音されたサウンドから感じる威勢の良さも断然に素晴らしく、バンド全体のサウンドを把握するのもパート別の録音より掴みやすいです。

心構えとしては「多少の失敗はノリと勢いでカバー」そのくらいの方が良いテイクが録れるかもしれません。パート別に録音すればミックスダウンで様々な編集が可能ですが、初めからいい音で鳴らしていい音で録ることが何よりも大切です。バンドとしてもプレーヤーとしてもそちらを目指すべきでしょう。
※スタジオ環境の変更に伴い3パートの一発録りが難しくなりました。ご検討の際は事前にご相談ください。
ピアノ・キーボード録音

アコギ弾き語り
